大人にとっての園のこと。(職員編)

大人にとっての園のこと。(職員編)


(お昼休憩に流しそうめん)

大の木もご多分に漏れず、たくさんの人の入れ替わりも、女性社会特有の大変さも経験してきました。
そして、私の知る限り今が一番職員の関係がいいんじゃないかなと思っています。
 
関係の良さとは何かを一言でいうなら
「それぞれを認め合い、助けあう関係を築くことができる人が多くいること。」です。
 
もう少し詳しく言うと
「人は、それぞれの得意なことと、不得意なことがある。得意なことは他人の分までお手伝いができるかもしれないし、
苦手なことは他人に頼ってもいい。」ということをお互いに思えているということです。
 
誰かが頑張っていないとか、やっていないとか、高圧的だとか思うことが0だとは言いません。
でも、誰かにその人のことを相談した時に、
「そうだねー。あの人ヤな奴だよねー」と結託して悪口を言うのではなく、
「〇〇ちゃんは、こういうところがあるけれど、それはこういう視点から伝えているだけだと思うよ。」と
説明できる人がいて、当人同士の気持ちが近づくような対応を一緒に考えてくれる人がいるということです。
 
誰かを悪者にするのではなく、みんなの得意と不得意があるということを理解すること。
悪意があるように見える行動は本当に悪意なのか?困っているのではないか?という
視点を常に持って関係を作っていくことで、
誰かを悪者にしたり、派閥を作ったりしなくても、安心できる組織は存在できると思っています。
 
それは、人を見るまなざしの話かもしれません。
私たちが「今の人を見るまなざし」を作るきっかけになったのは、
成長ストーリーと障碍児保育への取り組みだったと思っています。
 
障碍児保育で学んだ人へのまなざし
 
10年以上前のことになりますが、グレーゾーンといわれる子ども達が増え、
画一的保育をしていくことが難しくなってきたときに、
子ども達が自ら活動を選べる保育づくりとともにグレーゾーンの子ども達の理解を進めていた時のことです。
あけぼの学園の先生に研修に来ていただきました。
 
その時に、先生が言われたことが今も鮮烈にのこっています。
「その子(グレーゾーンの子)だけに何かをしたら、ずるくないですか?」
という職員の質問に
 
「同じ対応をすることが同じではないのです。同じものを受け取れるようにするために
その子に必要なことをするのがどうしてずるいのですか?」
 
と。
 
目から鱗でした。
 
人の感覚はそれぞれ違うということを理解し、その人ごとに必要なものが受け取れているかどうかを
お互いが気にかけ、自分の伝えたことをわかってもらえなかった、やってもらえなかったと勝手に拗ねることなく、
お互いの意図が通じたかどうかを確認しながら関係を作っていくことが大切なのだと自然に感じられた言葉でした。
 
~成長ストーリーの記事はこちら~