うけとれたら てわたせる

うけとれたら てわたせる


子どもと大人の繋がりも、おうちの方々と保育者の繋がりも、園の大人同士の繋がりも喜びや信頼や安心を次へと受け渡す繋がりでありたいと思っています。
 
何故そうしたいのかというと、人は口でどんなにいいことを言っていても、自分が許されていないことを人に許すことがとても難しい生き物だと思うからです。
子どもができるだけやりたいことがやれるようにと言っていても、保育者がやりたいことを選べない環境では、自然と制限してしまうのではないでしょうか?
 
まずは、保育者自身が許されることから。
人は、もっと頑張らなければとか、できる人でありたいという願いが大きいような気がします。
でも、失敗なしに成長だけをするのは不可能だと思っています。
だから安全のラインは守りつつ挑戦してみる。
園内での会話の中で多いのは、「やってみようよ。大丈夫だよ。」という言葉です。
私たちもたくさんの「こうなったらどうするの?」という自分の怖さからの言葉がけをしていた時もありました。何度も考え、自分たちのやりたいことへのイメージを共有しながら時間をかけて風土を変えていきました。
 
子どもにやりたいことをやらせてあげられる保育者が育つためには自分のやりたいことができる保育でありたいと思っています。
 
それは、なんでも好きにやれるということではありません。
やりたいことをやってもいい。
子どもの状況や、環境、保育者の配置、その他、責任を持って全体を考えた時、そのことが今はできないこともあるかもしれません。
でも、その時には、想いを変えずに内容を変えたり、時期を変えたりすることで叶えることが可能になります。
 
やりたいことをやることができないことと、
やりたいことが今叶えられる状態にないとか、それだけの力が自分にないということは全く違うことなのです。
 
そして、今できなくても「失敗」ではなく「ナイストライ」なのだと思っています。
そういうたくさんの挑戦をしながら、大人も子どもも育っていきます。
 
同じように、熱い思いも大丈夫という安心も、大人もしんどい時もあるよねも、自分が受け取って、次に手渡す人にもそうしてあげたいと思えて初めて手渡せるのだと思っています。
それは、その想いをくれた人に渡すこともあるかもしれませんが、そうでないことの方が多いのかも。
そうやって、一人一人がたくさんの大丈夫で多くの人と関わることで、たくさんの愛も信頼も広がっていくと信じています。